アメリカと日本の住宅購入の違い|なぜシリコンバレーの中古住宅は高いの?
- Fumika Takazawa
- May 2
- 4 min read

初めてアメリカで住宅を探し始める日本の方から、よくいただくご質問があります。
「どうしてこんなに古い家が高いのですか?」「日本なら築40〜50年の家は建て替えることが多いですよね。」
実は、この疑問にはアメリカと日本の住宅市場の大きな違いが隠れています。
今回は、日本とアメリカ(特にシリコンバレー)の住宅購入に対する考え方の違いをご紹介します。
① なぜアメリカでは中古住宅が主流なの?
日本では新築住宅が人気ですが、アメリカでは中古住宅を購入することが一般的です。
その理由はいくつかあります。
土地の価値が非常に高い
シリコンバレーでは、住宅価格の多くは「建物」ではなく「土地」の価値によって決まります。
例えば、
学区
通勤の利便性
周辺環境
将来性
希少性
といった条件が価格に大きく影響します。
そのため、築50年以上の住宅でも、人気エリアであれば数百万ドルで取引されることも珍しくありません。
リフォームしながら住み続ける文化
アメリカでは、
キッチン
バスルーム
床
屋根
配管
外壁
などを必要に応じてリフォームしながら長く住む文化があります。
築年数よりも、
「現在どのような状態なのか」
が重視されます。
そのため、築年数だけで住宅の価値を判断することはほとんどありません。
② 日本とアメリカでは「土地」と「建物」の価値の考え方が違います
日本では建物は年数とともに価値が下がることが一般的です。
一方でアメリカでは、
建物は経年劣化する
土地は需要によって価値が上がる
という考え方が基本になります。
特にシリコンバレーでは、
新しい住宅供給が限られている
IT企業が集まっている
高所得層の人口流入が続いている
といった背景から、長期的に土地の価値が支えられてきました。
もちろん、不動産価格は景気や金利の影響を受けるため、短期的には上下することがあります。
しかし、長い目で見ると、人気エリアの住宅は資産としての価値を維持・向上させてきた地域が多いのも事実です。
③ アメリカ人はなぜ何度も住み替えるの?
日本では
「一生に一度のマイホーム」
という考え方が一般的ですが、
アメリカでは人生のステージに合わせて住み替える方が多くいらっしゃいます。
例えば、
初めての購入
コンドミニアム
タウンハウス
↓
家族が増えたら
3〜5ベッドルームの一戸建て
↓
子どもが独立したら
小さめの住宅へ住み替え
↓
リタイア後
メンテナンスが少ない住宅やコンドミニアム
というように、ライフスタイルに合わせて住み替えることが一般的です。
そのため、「今の家を一生住み続ける場所」と考えるよりも、
「今の自分たちに最も合った住まい」
として住宅を選ぶ方が多い印象があります。
日本とアメリカでは住宅は「消費」ではなく「資産」という考え方も
もちろん、住宅は家族が安心して暮らす場所であることが最も大切です。
一方でアメリカでは、
「住みながら資産を形成する」
という考え方も広く浸透しています。
例えばシリコンバレーを含むベイエリアでは、長期的に住宅価格が大きく上昇してきました。
一方、日本では地域差はありますが、人口減少や新築志向などの影響から、建物の資産価値は時間とともに下がるケースが多く見られます。
そのため、
「住宅を購入すること」
に対する考え方そのものが、日本とアメリカでは大きく異なります。
ベイエリアでは実際にどのくらい資産価値が伸びている?
もちろん、将来の価格上昇を保証することはできません。
しかし、長期的なデータを見ると、ベイエリアは全米でも住宅価格の上昇率が高い地域の一つです。
例えばFHFA(米国連邦住宅金融庁)の住宅価格指数では、1991年以降のおおよその累積上昇率は次のようになっています。
地域 | 1991年からの累積住宅価格上昇率* |
サンタクララ郡(San Jose-Sunnyvale-Santa Clara) | 約+448% |
サンマテオ郡(San Francisco-San Mateo-Redwood City) | 約+398% |
アラメダ郡(Oakland-Fremont-Berkeley) | 約+350% |
*FHFA House Price Indexを基にした参考値です。地域全体の平均的な価格推移を示すものであり、個別物件の将来価値を保証するものではありません。
一方、日本では都市部を除き、建物の価値は築年数とともに下がるケースが多く、住宅価格の推移は地域によって大きく異なります。
まとめ
日本とアメリカでは、住宅購入に対する考え方が大きく異なります。
日本
新築住宅の人気が高い
建物価値は年数とともに下がることが多い
「一生住む家」として購入する方が多い
アメリカ(特にベイエリア)
中古住宅の流通が中心
土地の価値が価格を大きく左右する
リフォームしながら長く住む文化
ライフステージに合わせて住み替えることが一般的
住宅は「住まい」であると同時に、長期的な資産として考える方も多い
これらの違いを理解しておくことで、アメリカでの住宅探しがよりスムーズになります。
次回は、日本にはない仕組みである「エスクロー(Escrow)」について、できるだけ分かりやすくご紹介します。

Fumika Takazawa
シリコンバレー不動産
DRE#02216353
eXp Realty
(408)800-7625



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